学会@アイオワ州立大学 (Ames, IA) [仕事]
今月18日から22日まで、アイオワに行ってきました。19日から21日まで、アイオワ州立大学で開催された学会に参加・発表をするためです。ほとんど大学だけしかない場所なので、家族は置いて、1人で行ってきました。(ちなみに、11月には今度はアリゾナで学会があり、そこでも僕は発表するのですが、こちらは観光も兼ねられそうな場所なので、家族で出かけることにしています。)
どうも、ここのところのトラブルの多発で、飛行機での移動には「また遅れたりして大変なことになるのでは…」という恐怖がつきまとうのですが、今回はとりあえず、往路(ユナイテッド航空利用)には問題はありませんでした。まったく、何でこんなことを恐れなきゃいけないのやら。
さて、現地では発表準備が十分でなかったこともあり、今回はあまり写真を撮る余裕がありませんでした。これはアイオワ州立大学のキャンパスの一角ですけど、こんな写真しかなかったとは、後で見て愕然としたのでした。
19日は学会前のセミナーで、20・21日が学会本番でした。僕は1日目の午後一番に発表だったのですが、ここでトラブル。発表時間の10分ほど前に、持参したノートPCにプロジェクターのRGBケーブルをつないだところ、パチッというショートするような音がすると同時にPCの電源が切れてしまいました。PCを立ち上げ直そうとしても電源自体が入らない。仕方なくバッテリーを外してACアダプターで立ち上げ直してみたら電源は入ったのですが、電源コードの長さが足りなくて発表台の上に乗らない状態。それでもともかく、もう一度RGBケーブルとつないだのですが、また同じように電源が切れてしまう。更にもう一度PCを立ち上げ直したら、トラブルからの復旧処理が始まってしまい、操作が不可能になってしまいました。
その時点で、スタッフが別のPCを貸してくれました。ところが、僕としてまずかったのは、プレゼンテーション用のファイルを、PC本体とクラウド(SkyDrive)にだけ保存してあり、USBメモリにコピーしておくのを怠っていたことです。ということは、SkyDriveに接続してファイルをダウンロードしなければならないわけです。ネット接続は大学のゲスト用WiFiがあるから問題なかったのですが、PCを貸してくれた人がたまたまチリからの留学生で、Windowsがスペイン語版でした。SkyDriveに接続しようとしたときに、どうやら、普段と違うPCで接続しようとしているからセキュリティ確認のために携帯電話にコードを送るからそのコードを入力せよということになっていたようなのですが、僕は一応スペイン語は勉強したことがあって、ある程度は分かるとはいえ、状況が状況なだけにパニックになってしまい、あたふたしているうちに発表時間が半分過ぎてしまい、もうこの時間に発表は不可能とうことになってしまったのでした…。その後に、別の人が英語版で動いているPCを貸してくれたのですが、手遅れでした。
結局、学会の開催委員長の提案で、発表の取り下げがあって空きになった時間帯が2日目の午後にあるので、そこで改めて発表ということで解決してもらったのですが、これはちょっとショックが大きかったです。後の発表を聞きながらも、呆然とした気分はなかなか直りませんでした。
学会1日目の夜には懇親会がありました。トラブルのおかげで僕はちょっとだけ顔が売れて、懇親会開始前の待ち時間に、たまたまカンザス大学から夫妻で発表に来ていた音声学の先生(僕自身が過去に留学したときに習ったI先生の後任)が声をかけたりしてくれました。実は僕は昔カンザス大学に留学したことがあって、と話したら、今度KUに来たら自分たちのところにも是非寄ってよ、というような。ただ、懇親会自体では、座席の選択を誤って(と言うよりも、最初に率先して座る場所を決めてしまったのがいけなかった)、周りがこの大学の学生で埋まってしまい、着席式だったこともあって、せっかく知り合ったカンザスの先生たちと更に話すことはかなわなかったのが少し残念でした。下の写真のような状況なので、一旦場所が定まってしまうと、ほかの場所に移動するのはほとんど不可能だったんですよね…。
2日目の発表はつつがなく終わった…と言いたいところですが、前日のショックから十分に回復していなかったことや、そもそも、人前で話すのがものすごく久しぶり(何しろ、アメリカに来てからは授業などもしていなかったわけです)でどぎまぎしてしまい、あまりうまくはできなかったです…。
学会の翌日22日は、相方の誕生日だったので、学会が終わったらその日のうちに空港があるデモインに移動、そこで1泊して22日は早朝の便でフィラデルフィアに向かいました。すると、ここで恐れていたトラブルが!そもそもの出発が機器の異常で30分ほど遅れたのですが、乗り継ぎをするシャーロット(ノースカロライナ州)までの3分の1も行かないところで、急に「機器異常のため着陸する」とアナウンスがあり、セントルイスに着陸しまったのです。しかも、復旧に時間がかかるから一旦コンコースに出るように、という指示までありました。結局、僕らが乗った便はそこで打ち切りになり、みんな何かしらの別ルートで目的地に向かうことになりました。
僕にとっての多少の救いは、僕が帰る先のフィラデルフィアは、今回の帰路に利用したUSエアウェイズのハブの1つなので、セントルイスからでも直行便が出ているということでした。それなら、更に別のところを経由する必要がないので、遅れはそれほど大きくならない可能性があります。実際、着いたゲートの窓口でフィラデルフィア行きの直行便への変更がされたのですが、ここでもまた、納得のいかないことがありました。
元々の予定では午後1時にフィラデルフィアに着くはずで、最初の変更では、それが夕方6時に着くものになっていたものの、「もっと早い便がある場合はそれに乗れるように、搭乗ゲートで希望するように」という指示をもらっていました。行ってみると、元々の予定と同じような時間にフィラデルフィアに着く便がゲートにいたので、そこの係員にこれに乗れるか確認してみたところ、自分にはチケットを変更する権限がないから、元の係員のところへ行け、と差し戻されてしまったのです。僕のほかにフィラデルフィアを目的地とする人が2人いて、同じような扱いを受けていました。仕方なく元のゲートで3人で列に並んでいたのですが、当然、他にもいろいろな変更手続きをする人がいて時間がかかり、結局、フィラデルフィア行きの便が出発するのを目の前で見送ることになってしまいました。しかも、元のゲートの係員は、自分のところに差し戻されたこと自体をおかしいと言っていたという、社内での連携のなさを見せつけられてしまったわけで。
結局、その次のフィラデルフィア行きには乗れたので、本来の予定よりも2時間ほどの遅れで済みました。まあ、不幸中の幸いではありましたが、どうやら、僕が飛行機旅行でトラブルに遭うのは、愛用していたユナイテッド航空に特にトラブルが多いというわけではなく、アメリカの航空業界全体の問題か、そうでなければ、僕が特に運が悪いから、と思うしかないようです。
学会そのものでも、帰りの旅行でも、ちょっと冴えなかったな…という話でした。
家族旅行(カンザス・ニューメキシコ)その6:アコマ・プエブロの祭り [旅]
さて、今回の旅の“締め”です。
プエブロ・インディアンの地に行くのなら、そのお祭りが見たいねと相方が探していて見つけたのが、アルバカーキから西へ自動車で1時間あまり行ったところにある Acoma pueblo の通称 Sky City で年1回、Labor Day に行われる祭りでした。
高速を下りて南下すると、目的地のあたりに巨大な岩がありました。あの上で祭りが行われるのです。見たことないですが、オーストラリアのエアーズロックを連想させますね。
更に近づいたところ。よく見ると、上まで道路が通じています。
タオスのプエブロでも写真に規制がありましたが、ここはもっと厳しくて、ビジターセンターに着いた時点で写真撮影禁止だったので、このあとは写真はありません。
ビジターセンターからシャトルバスで岩の上の村に行くと、アコマ・プエブロ族の守護聖人 St. Stephen を迎える行進が間欠的に行われていました。行進をしている人々が、太っていたりやせていたり、身体の調子が悪そうだったりといろいろで、「これは見世物ではない」という感じが(というか、実際に見世物ではなく、自分たちのための儀式なわけですが)余計に迫力を感じました。相方は大感激していましたね。
日程が年に1日しかないのですが、機会があれば見てみる価値は大いにあると思います。なお、他のプエブロ・インディアンも、それぞれ独自の日に祭りをしています。Indian Pueblo Cultural Center のこの日程表でどの部族がいつ祭りをやっているか分かるので、予定を立てる参考にされるといいと思います。
全てが終わり、下山してビジターセンターに戻り、ほとんどの人がはけてしまった後で、ビジターセンターの写真をちょっとだけ撮りました。 (本当は怒られるのでしょうか…?)
祭りの見物の後はアルバカーキに戻りました。最後にまた、子供の退屈を紛らわすために、エクスプローラ科学センター子供博物館に行きました。
ここで僕が一番感心したのはこれです。扇風機を回して、フラップやその他の操作をすることで、実際に模型飛行機を浮かび上がらせるという展示です。
というわけで、これで夏の家族旅行は終わりです。
家族旅行(カンザス・ニューメキシコ)その5:バンデリア国定公園とロスアラモス [旅]
さて、サンタフェ滞在も追い込みです。郊外に2か所、足を伸ばしました。1か所目は、バンデリア国定公園です。
ここは、プエブロ族の人たちが岩の洞穴のところに住んでいた跡を見て回ることができます。
これが洞穴の一つです。このように、ハシゴで出入りするようになっています。
それにしても、ここを歩くのは暑かったです…。
翌日は、ロスアラモスに行きました。ここは、第二次大戦中にマンハッタン計画の拠点として原子爆弾を開発する研究所が設置された、というのが僕のような日本人にとって特別な場所であると言えるでしょう。核兵器関係の展示をするブラッドベリー・科学博物館に行きました。途中の道路も迫力十分で急峻な山を登ったところにある、といったところが、秘密計画が実行されていた場所らしいところです。
広島型原爆(手前、Little Boy)と長崎型原爆(奥、Fat Man)の実物大模型もありました。
一応、核廃絶への動きを意識したような展示もあったのですが、全体的には、あまりにも「あっけらかん」と核技術を展示しているという印象が強く、やっぱり違和感がありました…。
家族旅行(カンザス・ニューメキシコ)その4:タオス・プエブロ [旅]
タオスの本当の見物はタオス・プエブロです。
ここは入場料を払ってはいるのですが、更にカメラ1台につきいくらの持ち込み料も払わなければなりません。しかも、住民を撮るのは禁止です。
これは、プエブロ内の教会です。こういうのを見るといつも思うのですが、このように、征服して追い詰めてきた人たちが持ち込んだ宗教(キリスト教)が心のよりどころになっているというのは、皮肉なものだなあ。
これは大きな住居(長屋?)です。たまたま誰も人が歩いていなかったので撮影することができました。
タオスはここまでで、サンタフェに戻りました。ホテルですが、目論んでいたような、再度のスイートへのアップグレードはありませんでしたが、今度は1階の、中庭のプール川の部屋にアップグレードされていました。
翌日は子供たちのために使いました。午前中は、早速プールを利用しました。
午後はサンタフェ子供博物館に行きました。アメリカはどこの町に行っても子供博物館があるというのがいいですね。
家族旅行(カンザス・ニューメキシコ)その3:サンタフェでのサプライズとタオス近郊の大峡谷 [旅]
さて8月26日。この日はサンタフェへの移動日でした。今回は複数航空会社利用のチケットだったので、この先はユナイテッド航空は使いません。カンザスシティからアルバカーキ(Albuquerque)への移動は、フロンティア航空という国内専用の会社でした。一種の格安会社だったのだと思いますが、遅れもなく着いてくれました。アルバカーキでレンタカーを借り、サンタフェ(Santa Fe)に向かいました。
サンタフェのホテルに着いてみたら、嬉しいサプライズがありました。何と、部屋が、ホテル内で一番大きなスイートにアップグレードされていたのです。最初に部屋を見たときは、アップグレードではなく、予約の間違いじゃないかと思って、フロントに確認の電話まで入れてしまいました。返事は、「ダイヤモンドメンバーだからアップグレードしました」とのこと。いや、僕らはダイヤモンドではなく、ゴールドメンバーなんだけど…とは言わずに、有り難くこの勘違いを受け入れることにしました。
残念ながら、この宿はこの1泊だけで、次の日は北のタオス(Taos)に移動して、改めてサンタフェに戻るという予定です。改めて戻ったときのサンタフェの宿は、少し郊外のホテルに予約していたのですが、また間違ってスイートにしてくれるかも、と思って、そっちをキャンセルして、このホテルを予約し直しました。
さて、夕食です。僕は10年ほど前の春にサンタフェに来たことがあり、その時に気に入って何日も通った Blue Corn Cafe がまだあったので、そこに行きました。屋上パティオでの食事になりました。(娘は力尽きて眠ってしまいました…。)
翌日はタオスへの移動前に、少しだけサンタフェ市内中心部を歩きました。これは、中心部の外れにある The Cathedral Basilica of St. Francis of Assisi という教会です。
その後、北へ1時間、車を走らせて、タオスに移動しました。早速食べたのが、僕が前回サンタフェに来たときに食べて気に入っていた、チレ・レリェーノ(chilles rellenos)です。チリペパーに詰め物をして揚げた食べ物です(2つめの写真)。1つめの写真はチリコンカンですが、これもニューメキシコではチリの辛みが強く、刺激的な食べ物です。
相方もこれをいたく気に入り、「自分で作ってみよう」と言い出しました。え?できるかな…。
翌日は、タオス近辺の観光です。まずは、リオ・グランデ川(テキサスでメキシコとの国境に流れている川)の大峡谷。これは、サンタフェからタオスに来る道中に見えて、これはすごい!と思って見に来ました。
橋を歩いて渡ると、真下が峡谷です。足がすくみます。やっぱりここも、全部を見渡せる程度の深さだというところがポイントですね。僕にとっては、そういうものの方が怖さを感じます。
橋を渡った向こうに rest area があったので、そこで昼食にしました。
その後は、タオス北側の enchanted circle と呼ばれる道路を一周しました。「魔法のかかった輪」でしょうか。
半周回ったところにある Red River Ski Resort が、観覧のためにリフトを営業していたので乗ってみました。登りはそうでもないですが、下りは怖かったです。相方は、係員から娘を膝に乗せるように言われて乗せていたのですが、娘は怖いもの知らずで動き回っていたので特に怖かったようです。